世界チャンピオンになった日に、リングを離れ母へ。 彼女らしい「楽しく、しんどい」フィットネス。〜ZEAL 佐伯霞さん〜
2026.06.26
2026.06.26
日本女性として初めて世界女子ジュニア選手権で金メダルを獲得し、プロ転向後はわずか4戦目でWBO女子世界ミニマム級王座を手にした佐伯霞(さえき かすみ)さん。しかしチャンピオンになったその日に現役を退く意志を示し、「次は母になりたい」という夢へと歩みを進めてきました。
現在は二人の子どもを育てながらZEAL BOXING FITNESSのトレーナーとして活躍する佐伯トレーナー。育児と仕事を両立しながら、会員様一人ひとりのペースと目的に向き合う指導を続けています。自分の道を自分で決め続けてきた佐伯トレーナーの、指導への哲学と素顔に迫ります。
Index
佐伯トレーナーが格闘技を始めたのは、4、5歳のころです。きっかけは、父から言われたひと言でした。幼稚園のころ、やんちゃな男の子とのケンカには勝ったものの、父に「女の子は成長すると体格差が出て、男の子には絶対に勝てなくなる。だからケンカはしてはいけない」と諭されます。負けず嫌いだった佐伯トレーナーは、どうしても納得できませんでした。
「どうやったら負けずに、ずっと勝てるの?」
「相手より強くなればいい」
父のその言葉が、格闘技人生の出発点になりました。近所のキックボクシングジムへ通い始める際、「顔面への攻撃がないルールは嫌だ」と自ら主張し、フルコンタクトOKなジムを選んだというから、その肝の据わり方は幼い頃からすでに本物です。
キックボクシングには約11年間打ち込み、毎週のように大会に出場して合計100戦近くを経験します。始めて1年後の大会では、同じ女の子に4連敗という壁にぶつかりました。それでも「勝つまで絶対にやる」と挑み続け、5回目でついに勝利。その後は負けることがイレギュラーに感じるほどの強さを身につけていきます。
中学1年生のとき、転機が訪れます。
パンチを強化しようとボクシングジムでミット打ちをしたところ、会長からセンスを評価され、「ボクシングに転向してみないか」と勧められます。ちょうどそのころ、ロンドンオリンピックから女子ボクシングが正式種目に採用されることが発表されました。「オリンピックに出たい」という思いが芽生え、ボクシングへの転向を決意します。
転向後、全日本チャンピオンとのスパーリングで実力を認められ、ボクシング歴わずか半年で第1回世界女子ジュニア選手権(トルコ)の日本代表に選ばれます。国内での公式戦を一度も経験しないまま、初めての試合が世界大会。周囲からは猛反対されましたが、当時の佐伯トレーナーに怖さはなかったといいます。何が何だかわからないまま試合が始まり、「明日試合?あ、インドの人?勝った。その次カザフスタン?勝った、勝ったみたいな」という感じで、気づけばトントン拍子に勝ち進んでいた——そんな感覚だったと振り返ります。
あっという間の4連勝で、金メダルを獲得。日本選手として初めての快挙でした。その後はオリンピック強化選手に選ばれ、井上尚弥選手とともに新鋭賞(日本ボクシング界の年間表彰)を受賞するなど、日本のトップ選手としてキャリアを重ねていきます。
オリンピックを目指し、51kg級への増量に挑みますが、海外には体格が大幅に上回る選手も多く、パンチが届かないという壁にぶつかります。リオデジャネイロオリンピックの最終予選の決勝で敗退し、オリンピックへの道は閉ざされました。
悔しさとともに、次の目標が定まります。「早く世界チャンピオンになって、早く引退して、お母さんになりたい」——。
プロ転向を決意しましたが、当時スポーツ推薦で通っていた大学を途中でやめることへの反対は大きく、周囲からは「卒業してからでも遅くない」と説得されます。しかし佐伯トレーナーの中には、揺るぎない確信がありました。「あと1年あれば、世界チャンピオンになれる。その時間を無駄にしたくない」。周囲の声を振り切り、大学を去る決断をします。
2018年にプロ転向し、翌2019年4月、プロわずか4戦目でWBO女子世界ミニマム級王座を獲得します(国内最少試合タイ記録)。
そして、タイトルを獲得したその日のうちに、現役を退く意思を表明しました。防衛戦を期待する声もありましたが、迷いはなかったといいます。「世界チャンピオンになる」という夢を叶えた次は、「母になる」という夢に向かいたかったからです。
リングを離れてすぐに結婚し、2020年5月に第一子を出産。念願の母になりました。
選手生活を終えてからは育児に専念する日々を送りましたが、次第に孤独を感じるようになりました。体を動かしたい、人と話したい、またボクシングを教えたい——。そんな思いが少しずつ積み重なっていきます。
トレーナーとしての復帰を考え始めていたころ、縁あって自宅近くにZEALがオープンします。ボクシングがもう一度、佐伯トレーナーを呼んでいました。
佐伯トレーナーの指導の軸になっているのが、「楽しく、しんどい」のバランスを見極めることです。現役時代に自分が経験した厳しいトレーニングを、ダイエットや冷え性改善を目的に通う会員様にそのまま当てはめることはしません。息を上げすぎず、楽しく体を動かせるメニューを組みます。
一方で、本格的にミット打ちやシャドーボクシングをしたいという方には、5ラウンド、6ラウンドと思い切り打ち込める環境を作ります。体格差のある男性会員のパンチを受けることもありますが、プロとして体を張ってきた経験があるからこそ、パンチの抜き方を心得ています。それでも「痺れることはある」と笑って語ってくれました。「しんどいけど楽しかった」と感じてもらえるラインを見極めることが、佐伯トレーナーのこだわりです。
女性ならではの配慮も、指導の大切な柱です。現役時代、男性中心の環境で女性特有の体調の変化や不調をなかなか口にできなかった経験があるからこそ、会員様が体調に合わせて無理なく通えるよう心掛けています。
「男性の先生には、今日はお腹が痛いからこのメニューはやりたくないって言えなかった。無理して休むしかなかった」
その経験が、今の指導に生きています。「女性トレーナーだから相談しやすかった」「上半身だけのメニューに変えてもらって、休まずに通えた」という声が届いています。
現在は二人の子どもを育てながら、平日の昼間を中心に勤務しています。子どもが幼いため急な対応が必要になることもありますが、周りのスタッフが「すぐ行ってあげて」と快くサポートしてくれる環境があるといいます。子どもが保育園に行っている平日の日中を仕事の時間に充てられており、育児と仕事のバランスをうまく保てています。
今後の夢を聞くと、「自分でアマチュアボクシングのジムを開いて、子どもたちを教えたい」と力強く語ってくれました。
チャンピオンになった日も、母になった日も、佐伯トレーナーはすでに次を見ていました。その歩みは、ZEALに在籍しながらも、まだ続いています。
ZEALには、佐伯トレーナーのように女性トレーナーが多く在籍し、それぞれの現場で活躍しています。体調の変化や体の悩みも気軽に相談しやすく、「女性だから通いやすい」と感じる会員様も少なくありません。ボクシングに興味はあるけれど一歩踏み出せないという方も、まずは体験に来てみてください。
まずは無料体験へ!!
ZEAL BOXING FITNESSは、佐伯トレーナーのような個性豊かなトレーナーが、あなたの「変わりたい」という気持ちに向き合います。まずは「手ぶらでOK」の無料体験へ。必要なのは、一歩踏み出す勇気だけです。
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パンチやステップは、体幹・肩まわり・脚・呼吸を同時に使う全身運動です。姿勢の安定や引き締め、代謝アップを狙いながら、日常動作もスムーズになる“動けるカラダ”へと導きます。
ボクシングフィットネスは運動強度「METs12.8」とされ、同じ時間ならランニングの約2倍※のカロリー消費が期待できます。効率よく脂肪を燃やしながら、メリハリのあるボディラインづくりを目指します。
※国立健康・栄養研究所が公開しているMETs値(運動強度の指標)
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